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頭の中、モヤモヤしてない?——整える習慣で、タスクに追われなくなる

Ryosuke Ishii

「やらなきゃ」と思ってるのに、手が止まる。
頭の中がぐちゃぐちゃで、どこから始めればいいのかわからない。

そんなふうに、仕事の前で立ち止まってしまうこと、ありませんか?

本当はやれることなのに、重たく感じて動けない——
その正体は、“思考が整理されていない”だけかもしれません。

本記事では、「言語のかたまり」と「言語の研磨」という考え方をベースに、
モヤモヤした頭を整え、仕事を軽く進めるための習慣を紹介します。

自分のペースで、ちゃんと整えてから、動き出す。
そんな働き方をつくっていきましょう。

アケミ
アケミ

“モヤモヤ→気が重い→動けない”…たしかにこの流れ、あるあるかも。
でも、“整える時間”っていう考え方、ちょっとした工夫で日常に取り入れられそう。
このあとの章で、その“整え方”が具体的に出てくるから、一緒に読み進めてみよ!

第1章:モヤモヤは、気の重さになる

頼まれごとがひとつ増えただけで、「ああ、もう無理かも」と思うことがある。
やらなきゃいけないのはわかってる。でも、頭の中はずっとゴチャゴチャ。

最初はちょっとしたモヤモヤ。
でもそれが溜まってくると、だんだん気が重くなってくる。

気が重いまま仕事を始めると、生産性も集中力も上がらない。
ひとつのタスクを終えるだけで、なんだか疲れてしまう。

でもある日、ふと気づいた。
「これ、実はそんなに大変なことじゃなかった」って。

やるべきことをひとつずつ言葉にして、並べてみたら、
思っていたよりも、ずっと軽かった。

大事なのは、「時間があるかどうか」じゃなくて、
“頭の中を整える時間があるかどうか”。

この記事では、

  • なぜモヤモヤは気の重さにつながるのか
  • その正体をどうやって言葉にして整理していくのか
  • そして、どうすれば「軽く進められる状態」をつくれるのか

を、わかりやすく解説していきます。

キーワードは「言語のかたまり」と「言語の研磨」。
頭の中を整える新しい習慣として、ぜひ一緒に見つめなおしてみましょう。

第2章:言語のかたまりを取り出す

モヤモヤを感じているとき、頭の中には「まだ言葉になっていない思考」が詰まっている。
あれも気になる、これもやらなきゃ、あの人の期待もある……。
でも、それらはバラバラの状態で頭の中に浮かんでいて、手をつけるには重すぎる。

そこでまず必要なのが、“言語のかたまり”を取り出すという作業だ。

これは、「自分が何を考えているか」を、一度ちゃんと言葉にしてみること。
一文でなくてもいい。単語でもいい。メモでも、つぶやきでもいい。
「あ、いまこれが引っかかってるんだな」「ここが気になってるんだな」
そんなふうに、心に引っかかっているものを、一つずつ“かたまり”として取り出すことが大事になる。

この言語のかたまりがないと、そもそも整理も、優先順位も、構造化もできない。
まずは自分の頭の中にある“まとまってない感じ”をそのままでもいいから外に出す。

散歩中にふと浮かんだことをスマホにメモするのもいい。
AIに話しかけるのもいい。ノートに書きなぐるのももちろんいい。
大事なのは、思考を頭の中だけで転がし続けないことだ。

頭の中にあるものは、放っておけばすぐに混ざり合ってまた見えなくなる。
だからこそ、“言葉のかたまり”として、目に見える形にする。

それが、思考を整える第一歩。言語のかたまりを取り出す、ということなのだ。

この「言語のかたまりを取り出す」という習慣は、
データパレードの別記事でも紹介している「数字を読む力のトレーニング」ともつながっている。

あわせて読みたい
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頭の中にある“ぼんやりとした気づき”を、どう言葉にしていくか。
その第一歩として、まずは“かたまり”を意識することが、すべての始まりなのだ。

第3章:言語の研磨をする

言葉のかたまりを取り出したら、次にやるのは“整える”こと。
この整える作業とは、「この作業は誰がやるのか」を明確にすることだ。

頭の中では「なんか面倒そう」という気持ちがあっても、
実際に言葉として取り出してみると、自分が全部やる必要はないと気づけることがある。

たとえば、

  • この仕様設計は自分が考える
  • このデータ整理はチームメンバーに任せられる
  • 最終のとりまとめは◯◯さんにレビューしてもらう

——そんなふうに、「誰がどの作業を担当するか」が、ひとつずつ見えてくる。

言語の研磨とは、プロジェクトを具体的な“役割”に分解していく作業。

自分がやるべきことと、そうでないことを明確にする。
その結果、「自分の出番」はどこかがはっきりする。

この段階ではまだ「並び順」や「スケジュール」は気にしなくていい。
まずは、「誰がやるのか?」を丁寧に磨いていく。

モヤモヤの正体は、「全部自分で抱えてしまっている」ような錯覚にある。
でも実際には、自分がやるべき範囲は限られていて、
それ以外は“チームや仕組みで進められること”だったりする。

この錯覚をほぐすのが、言語の研磨というプロセスなのだ。

第4章:思考の整理をする

誰が何をやるか、言葉としてはっきりしてきたら、
次にやるのは、それらを“並べる”こと。

並べるといっても、ただ順番に並べるだけじゃない。
どれを先にやるべきか、どれが重くて、どれが軽いか。
優先順位と流れをつくることで、仕事が“進められる状態”に変わっていく。

ここで大事なのは、「自分の仕事の量と中身が、ちゃんと見えること」。

たとえば、プロジェクト全体を整理してみたら、
「自分がやるべきことは、実はこの設計作業だけだな」
「この山場を越えれば、あとは他の人にお願いできる」
…そんなふうに、本当に取りかかるべきポイントが見えてくる。

結果、
「月曜日の午前中、2時間だけ集中すれば、あとは任せられるな」
という判断ができるようになる。

最初は重く感じていた仕事が、
実は「2時間だけ集中すればいいタスク」に変わっていた。

この「見える化」と「並び替え」ができると、
頭の中のモヤモヤがスッと晴れて、自然と手が動き出す。

多くの人が「仕事が重い」と感じるとき、
実は“重さの正体”をちゃんと見ていない。
並べていないから、大きく見えているだけなのだ。

だからこそ、思考を整理することが、仕事を軽くするための一番の近道になる。

言葉のかたまりを取り出し、磨いて、並べる。
このプロセスが、「仕事が動き出す頭の状態」をつくってくれる。

第5章:整える時間をつくる

ここまでの流れを読んで、「なるほど、たしかに整理が大事なんだな」と思った人も多いはず。
でも現実はこうだ。
「わかってても、そんな時間がないんだよ」

毎日、会議に追われ、通知が飛び、締切が迫る。
自分の思考に向き合う余白なんて、どこにもない。

だからこそ必要なのが、“整える時間”を意図的につくるという習慣だ。

それは、なにか特別な時間じゃなくていい。
たとえば、

  • 朝、通勤中に5分だけメモアプリを開いて思考を吐き出す
  • 昼休みにノートに向かって“かたまり”を並べてみる
  • 夜、湯船につかりながら頭を空っぽにする

そんなちょっとした「空白の時間」のなかで、
頭の中に溜まっていたものがふと浮かび上がり、
「ああ、これのことが引っかかってたんだな」と気づける瞬間がくる。

この空白なしに、整理は始まらない。
忙しさに押し流されているとき、モヤモヤはただ重く、濁っていく。

だから、「整える時間」は思考のメンテナンス時間だと思って、あえてスケジュールに組み込んでしまう。

手帳に「予定」として入れてもいいし、カレンダーに「散歩」って書いてもいい。
スマホに「頭を整える時間」ってリマインダーを設定してもいい。

重要なのは、自分の思考を外に出す余白を、ちゃんと確保すること。

忙しい人ほど、整える時間が必要になる。
そして、それがある人ほど、仕事は軽く、自然に回り出すようになる。

モヤモヤを放置しないこと。
気の重さを引きずらないこと。

整える時間は、未来の自分を軽くするための“先行投資”なのだ。

アケミ
アケミ

頭ん中がモヤモヤしてるときって、ホンマはしんどいんよな。
でも、“整える時間”をちょっとつくるだけで、
思ってたよりラクに前に進めたりするもんやで。
自分のペースで、ゆっくりでもええから、整える習慣、育てていこな!

ABOUT ME
石井 亮介(りょうさん)
石井 亮介(りょうさん)
データパレード 代表取締役
㈱データパレードの代表取締役で高田馬場の町中華のChief Data Officerをしています。 BIツールのセールスエンジニア・システムエンジニア・カスタマーサクセス歴10年以上経験、データエンジニア領域とコンサルティングが得意です。また大学でデータサイエンスの講師をしています。BIツール研究所・DMS Cubeなどデータ系コミュニティーのアンバサダーをしています
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