Power BIの推しポイントを紹介する【こみやま】
本記事はMicrosoft社が提供するセルフサービスBIツールであるPower BIについての個人的な推しポイントを紹介する記事となります。どのような機能があるのか、どのような方におすすめかを紹介しますので、ぜひご覧になってください。
経歴の紹介
今やっていること
私は、株式会社アコモアの代表取締役として以下の活動をしています。アコモアは主に以下の業務をしております。
- ・BIメーカーのプロダクトマーケティング向けコンテンツ作成支援
・BIツールを用いたデータ活用のためのエンジニアリング及びデータマネジメント構想支援
・製造業の設計業務DX化ソリューションの事業企画
会社の詳細は以下のページをご覧ください。
経験してきたこと
年代 | 企業 | 職種 | 業務 |
2012-2015 | 金属加工業 | エンジニア | 金属加工における製造、設備保守、工程計画・設計業務 |
2015-2019 | ITベンダー | プログラマー・システムエンジニア | 製造業向け生産管理システム開発及び提案 |
2019-2021 | ソフトウェアメーカー | ソリューションアーキテクト | 製造業向けデータ活用ソリューション企画 |
2021-2024 | AIベンチャー | 取締役 | プロダクト企画・開発 |
2024- | (株)アコモア | 代表取締役 | DX化・データ活用ご支援 |
私は製造業の現場からキャリアをスタートしました。その後、製造業向けのIoTソフトウェア開発を経てデータ分析に携わることになりました。
一貫して業務知識を活かして製造業の主にエンジニアリングチェーン領域向けの価値提供を行うキャリアでしたが、データ分析業務に携わるようになってからは金融業界やコンサルティング会社向けなど幅広い業界のお客様のデータ活用を上流から下流まで総合的にご支援させていただいております。
BIツールについては業務の一貫としてひとつのツールだけではなく、様々なツールを扱ってきました。現在はデータ活用の支援に留まらず顧客のDX化を支援するプロダクトの企画・開発なども行っています。
また2024年4月にMicrosoftの公式資格であるPower BI Data Analyst Associateを取得しました。
Power BIの推しポイント
自身の業務のために簡単にレポートを作成できる
レポートビュー画面
レポートビジュアルに関する設定項目が1画面に集約されているのが大きな特徴です。
これにより画面変更で視線を切り替えることなく直感的なユーザーインターフェースで分析結果を得る事ができます。
またチャート作成のステップ数の少なさも特徴です。これはデータ分析プロセスを円滑に進める上で非常に大きな価値があります。
ダッシュボードを作成し、みんなで閲覧する系のBIツールはチャートの作成にステップが多いことがあります。Power BIはセルフサービスBIのカテゴリーなので、ひとりの分析担当者が余計な操作に思考を奪われることなく分析に集中することができます。
モデルビュー画面
テーブル同士のリレーションを管理する画面です。
異なるテーブル同士でも、画面から線でつなぐことでリレーションを作成できます。
Power BIにデータを取り込んだ時点で、異なるテーブル間で同じ名前の列がある場合は、自動的にリレーションが作成されます。
分析のためのスタースキーマを目指したモデリング作業ではファクトテーブルと複数のディメンションテーブルにリレーションシップを設定する必要があり、この単純な反復作業を設定次第で削減することが可能です。
データ加工機能が非常に優秀
Power Query
Power BIレポートで可視化を行う前に使いたい形式のデータを準備する為にPower Queryというツールを用います。
このPower Queryは「接続」「変換」「組み合わせ」「読み込み」の大きく4ステップで構成されています。
Power Queryの最大の特徴は、これらの機能をノーコードで設定できる部分が非常に多い点です。下記に概要を記載します。
接続
ExcelやCSVファイル、データベース、Webサービスなど様々なデータソースに接続するための設定を行います。
変換
接続したデータを整形して必要な変更やクレンジングを行います。
文字の抽出、列・行の追加や削除、クロス集計の設定などを行うことが出来ます。
例えば、集計表を読み込む際に中間の合計行や不要な文字列が含まれている場合にこれらをスキップしてデータとして利用することが出来ます。
組み合わせ
複数のデータソースを結合してより多角的に分析可能なデータを生成する事ができます。
読み込み
最終的にレポート分析で利用する行列のデータモデルを作成します。複雑な演算は「M言語」と呼ばれるプログラミング言語で実行することも可能ですが
シンプルな加工処理であればこういったプログラミング知識が不要で分析の実行をスムーズに行うことが可能です。
こういった人には向かない
複雑なビジュアル要件への対応
「推しポイント」へも記載したようにPower BIはシンプルなレポートを簡単に作成できるという強みがあります。反対に複雑な集計表の設定やIoTデータとの直接連携などには多少の工夫が必要となります。ビジュアルについては「カスタムビジュアル」というデフォルトでは含まれないMicrosoft製またはサードパーティ製のビジュアルの使用を検討したり、IoTデータの活用にはデータソースとして利用するためのシステム構成を検討する必要があります。
詳しくは下記の記事を参照して下さい。
入力機能
BIツールの入力機能は各社進化を続けており、それに伴ってユーザーのユースケースも多様化しています。例えば業務内の勤怠管理や案件管理などの入力をPower BI単体で行う場合には限界があります。しかし他のMicrosoft社との連携性を活かしてPower AppsやMicrosoft Formsを利用することでこのデメリットを補うことが可能です。
詳しくは下記の記事を参照して下さい。
さいごに
今回は個人的なPower BIの推しポイントをご紹介しました。
自分用であれば無償版も利用できるため企業での簡易的な分析にも活用しやすいツールだと思います。
是非お気軽に利用してみていただけますと幸いです。