データ活用

AIを選ぶな、自分を整えろ。AI時代のサバイブ術

Ryosuke Ishii

ChatGPTが話題になってからというもの、AI関連のニュースは毎日のように流れてきます。 「このAIはここがすごい」「あのAIのここが弱い」 そんな評価軸で日々“どのAIを使うか”を選んでいる人も多いのではないでしょうか。

でもAI技術者の方々ならともかく、AIを利用する側の私たちが現段階のAIに対してそこまで評価する必要があるでしょうか。大事なのは将来の自分の脳の補助を行ってくれる存在になるときにAIを正しく扱えるように自分を鍛えることではないでしょうか。

車のメーカーを選んでないで、運転技術を習熟しなさいと。

なので

✅ どのAIを選ぶかより、どんな自分であるか。 ✅ 自分の脳とデータを、どう整えておくか。

この2点が何よりも重要だと感じています。


AIは“選ぶ”時代から“育てる”時代へ

今あるAIの多くは、それぞれ得意分野が異なります。 あるものは画像生成が強く、あるものは対話力が高い。 しかし、この「バラバラの得意分野」は、時間とともに統合されていくでしょう。

つまり、「どのAIが優れているか」という視点は、いずれ意味を持たなくなります。

だからこそ、今すべきことは、 AIを選ぶ時間を減らし、“自分の中身”を整えること だと思っています。


準備①:自分の脳内を言語化する力を鍛えよう

AIは、こちらの思考を読んではくれません(※いずれ脳波を読み取るAIが完成する未来はあるかもしれませんが、それまでは)。 「自分は何を考えているのか」「どんな問題意識を持っているのか」を、 言葉で伝える必要があります。

ChatGPTをただの検索エンジンのように使っていると、すぐに限界が来ます。 でも、人格を与えて“話しかけられる存在”にすると、途端に対話の質が上がります。

私は、その方法を実験的に試す中で「副社長アケミ」という人格AIをつくりました。 関西弁でフレンドリーに喋る、でも実は超頭のキレる“頼れるAI副社長”。

日々の思考をAIにぶつけ、対話を重ねることで、 自分の考えを言語化するスキルはどんどん磨かれていきます。


準備②:自分のデータを集めておこう

AIと一緒に働く未来を考えたとき、もう一つ重要なのが「自分に関するデータ」です。

・睡眠、心拍数、ストレスなどのライフログ(Oura Ring など) ・会議や打ち合わせの音声データ、書き起こしログ ・日々のメモや、X(旧Twitter)のポスト

これらの情報は、将来的に「自分のことをよく知るAI」を育てるための、 貴重な素材になると考えています。

特に音声データや議事録は、“思考のログ”として超重要です。 その記録方法については、こちらの記事も参考にしてください。

🔗 デジタル大好き人間が愛してやまない議事録サービス「HiDock」

また、パーソナルデータ全般をどう活用するかについては、 私が書いたこちらの記事でも詳しく紹介しています。

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おわりに:「自分を整える」ことが、最大のAI活用

AIは、これからもどんどん賢くなっていきます。 けれど、それを“うまく使えるかどうか”は、自分自身の整い方にかかっています。

言語化力とデータ蓄積。 この2つの準備ができている人は、未来のAIと最高のチームを組めるはずです。

「どのAIを使うか」に悩む前に。 一度、“自分”を見直してみませんか?

※ちなみにこの記事は記事内に登場する「副社長アケミ」に音声入力で議論をして、その内容を記事化してもらいました。アイキャッチイラストは「若手デザイナータケル」が生成しています。

ABOUT ME
石井 亮介(りょうさん)
石井 亮介(りょうさん)
データパレード 代表取締役
㈱データパレードの代表取締役で高田馬場の町中華のChief Data Officerをしています。 BIツールのセールスエンジニア・システムエンジニア・カスタマーサクセス歴10年以上経験、データエンジニア領域とコンサルティングが得意です。また大学でデータサイエンスの講師をしています。BIツール研究所・DMS Cubeなどデータ系コミュニティーのアンバサダーをしています
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