自分なりの打ち手を考える

〜数字を出して終わりじゃない。次に何をすべきかを考える力〜
毎月、売上や業務の数字を出していると、
「この数字、ちょっと変わってきたな」と気づくことがあります。
でも多くの人は、そこで手を止めます。
数字を出したことで役目は終わり──そう思ってしまいがちです。
けれど実は、「変化に気づけた」ということ自体が、
次の一手を考えるチャンスなのかもしれません。
「数字を出して終わり」にしていないか?

数字を出して、それを誰かに渡す。
それが仕事の流れとして定着していると、
“自分の役割はここまで”と無意識に区切ってしまうことがあります。
けれど、もしその数字に“動き”や“違和感”を感じたなら、
それは「何か起きている」のサインです。
出すだけではなく、“見る人が動きやすくなる”ような意識を持てると、
そのレポートの価値は一気に高まります。
“変化”があったときこそ、チャンス

たとえば、「先月より数値が大きく下がっている」「ある曜日だけ異様に高い」
そんな小さな変化に気づけたら、次はこう考えてみてください。
「これって何が原因なんやろ?」
「どんな要因があったか思い出してみよう」
この“なぜ?”から始まる仮説は、改善のタネになります。
直感で感じたことを、データで確かめてみる。
そうすることで、次のアクションが自然と見えてくるようになります。
正解じゃなくていい、「一案」を考えてみる

気をつけたいのは、「完璧な答え」を出そうとしないことです。
むしろ、「こうしてみるのはどうでしょう?」という“仮のアイデア”で十分。
- 「この数字を上げるには、◯◯を調整してみるのはどうか?」
- 「この傾向が続くなら、△△を試してもいいかもしれない」
誰かに提案するほどでなくても、
自分なりに“次にできること”を考えるクセをつけていくと、
数字はただの結果ではなく、「行動につながるヒント」に変わります。
“提案できる人”は、信頼される

気づいたことに対して、「こうしてみたら?」と一歩踏み込める人は、
自然と周囲からの信頼も高まっていきます。
- 「この人、ちゃんと数字を見て考えてるな」
- 「意見があるってことは、責任を持ってくれてるんだな」
- 「判断の参考にしたいから、今後も見ていてほしい」
そう思ってもらえると、
あなたの“提案”は、一緒に動くための会話のきっかけになります。
いきなり行動まで持っていけなくても、
「こういう見方もあるかも」と言葉にするだけで、価値が生まれます。
まとめ
数字に変化を感じたら、
それは“次の一手”を考えるタイミングかもしれません。
正解でなくていい。自分なりの仮説を立ててみる。
その仮説が、次の行動や提案につながっていく。
数字は出して終わりじゃない。
あなたの“気づき”と“ひとつの打ち手”が、
職場を、チームを、少しだけ前に進めてくれるはずです。