朝いちばんにやることは、機械が並べる
この記事は、自社の業務アプリ DataParade Core の事例の一部です。全体は 特設ページ にまとめています。
この記事が満たす要求: 「開いた瞬間に「今、最初にやること」が分かる」(特設ページ /00 の一覧)
朝、アプリを開くと「今、最初にやること」が1本並んでいます。承認を待っているもの、きょう期日のもの、手が要る通知、動きのあった案件、あとでやるもの。この順で、上から機械が並べます。私が順番を決めることはありません。
ホーム画面を何度か作り直して、最後にこの形に落ち着きました。何を捨てて何を残したか、通知をどう鳴らすかを書きます。

開いた瞬間は「今日」だけ
最初のホームは、経営の数字と案件の一覧を並べた画面でした。全部が見えるのに、朝いちばんに何をすべきかが分かりません。
作り直したホームは、開いた瞬間に「今日」だけを出します。上から、今週の働き方、この日に何をしていたか、今、最初にやること、きょうと明日の予定、見ておく通知、最近動いた案件。経営の数字は隣の枠に移し、朝は見ないことにしました。
一度は日付の絞り込みを付けましたが、外しました。「今日以外を見る」ことが朝にはないからです。使わない操作は、あるだけで画面を重くします。
並びはサーバーが決めます
「今、最初にやること」は、5つの材料を1本に並べたものです。承認待ち、期日、手が要る通知、動きのあった案件、あとでやると印を付けたもの。

並べるのは画面ではなくサーバーです。理由は2つあります。1つは、iPhoneとiPadとウィジェットで同じ並びを出すためです。画面ごとに並べ直すと、端末によって順番が変わります。もう1つは、並びの決めごとを1か所に置くためです。「承認待ちを先に」を変えたいとき、直す場所が1つで済みます。
数字も同じです。件数と合計はサーバーが数えて返します。画面が数え直すと、一覧と件数が食い違う日が必ず来ます。
通知は、手が要るときだけ鳴らします
通知の種類は増え続けます。取り込みが止まった、届いた連絡に返事が要る、AIの作業が終わった、期日が近い。全部を同じ強さで鳴らすと、鳴っても見なくなります。
そこで通知の種類ごとに、鳴らし方を3つに分けました。すぐ鳴らすもの、朝夕にまとめるもの、鳴らさず記録だけ残すもの。すぐ鳴らすのは5種類だけで、どれも「私の手が要るもの」です。取引先からの返事待ち、承認の期限、止まった取り込み。AIの作業が終わった知らせは、まとめる側に回しました。
「見ておくもの」と「動くもの」を画面でも分けています。ホームの上に出るのは動くものだけ。見ておくものは下の枠に、既読の印だけを付けて並べます。
もう1つ決めたことがあります。0件を大きく出さないことです。「未読 0件」を主役の数字にすると、0を確かめるためだけに画面を開くようになります。0件のときは、枠ごと畳みます。

束ねた通知は1回で既読にします
同じ種類の通知が1日に何件も来ることがあります。朝夕にまとめる種類は、1つの束として届きます。
最初の作りでは、束を開くと中の件数ぶん、既読の処理が走っていました。1件ごとに全端末へ「未読が減った」の知らせを送るので、iPhoneで束を開くとiPadとMacに何回も通知が飛びます。
直したのは2点です。既読はまとめて1回のエンドポイントで受ける。端末への知らせは「未読の数が実際に変わったとき」だけ送る。最後に送った数を台帳に持ち、同じ数なら黙ります。
やることは、記録から自動で立てます
やることの一覧に、私が手で足すことはほとんどありません。議事録の中の「宿題」、取引先からの依頼、期日のある手続き。AIがそれらを読んで、やることとして立てます。案件と日付が付いていれば、期日の朝に「今、最初にやること」に上がってきます。
決めごとは「人が書いたものを消さない」です。AIが立てたやることと、私が手で直したやることは別に扱い、翌朝の書き直しで手直しが消えないようにしています。
書類を入れた日を「打ち合わせ済み」と読んでしまった話
自動で立てる以上、読み違いは起きます。実際にあった例です。
ある案件の打ち合わせ用に手控えの書類を台帳に入れました。翌朝、その案件の「いまここ」が「打ち合わせ済み」に変わっていました。書類の名前に打ち合わせの日付が入っていたので、AIが「打ち合わせが行われた」と読んだのです。
書類を作ったことと、出来事が起きたことは別です。この違いを、材料の側で区別するようにしました。書類の名前は出来事の証拠にしない。出来事は、議事録か、カレンダーの実施済みの予定からしか立てない。取り消した予定を「実施した」と読んだ例もあり、こちらも同じ決めごとで直しました。
自動で立てる仕組みは、こういう読み違いを1つずつ潰した分だけ信じられるようになります。最初から正しく読める仕組みは作れませんでした。
承認は1タップで済ませます
社外に出るもの、定時に投稿されるもの、AIが下書きした返事。こうしたものは承認待ちに並び、1タップで「この案で出す」か「直しを伝える」を選べます。何もしないと予定時刻に自動で出るものには、その旨が添えてあります。

承認の記録は台帳に残ります。誰が、いつ、どの経路で承認したか。承認はSlackからでもアプリからでもできますが、記録は1か所です。
まとめ
- 開いた瞬間は「今日」だけ。経営の数字は朝に見ない
- 並びと件数はサーバーが決める。端末で順番が変わらない
- 通知は手が要る5種類だけすぐ鳴らし、0件は大きく出さない
- 書類を作ったことと出来事が起きたことは別。出来事は議事録と実施済みの予定からしか立てない
朝の最初の判断を仕組みに渡してから、日中の割り込みが減りました。手が要るものは上に来ると分かっているので、途中で確かめに行かなくなりました。
自社の業務アプリの全体像は 特設ページ に。次の記事: アプリを開かなくても、次の予定と着地が見える

